纏まらない文章を書く。
僕も含めたS男性はM女性に「これまでマゾの性癖を隠してきた」ことを望む。
それはSMや調教においてまだ誰の価値観も刷り込まれていないことを願い、自分が初めての主になりたいという願いがある。独占欲という言葉に置換してもいい。
もちろん誰かの奴隷だった女性が手元に来る場合はある。しかし多くの場合奴隷は初めての主人だった人への誠意や、憧れとは異なる主従関係への後悔で二人目を探さない。
男性側は意気揚々と「自分に塗り替えてやる」と嘯(うそぶ)くが、価値観を価値観で否定するのは乱暴だ。奴隷が一人の女性であることを理解していればいるほど、二人目の主人という立場は難しい。僕なら簡単に「忘れさせてあげる」とは約束できない。
高校生の時からM女性と接してきた僕が感じる「性癖を隠してきた」は以下のように思う。
これから調教の世界に足を踏み入れる男性にありがちなことだが、男性はSとMとしてやり取りが始まった女性に対し、誰にも言えなかった性癖を自分が暴いたような錯覚に溺れる(時折女性は暴かれたような勘違いをする)。
するとその女性を支配したように見誤り、性欲を発散するだけの調教が続く。女性も最初は新しい刺激に快楽を覚えるが、次第にマンネリズムを感じて反抗もする。
僕は思う。
我々S男性にできることはM女のMである部分に意味を与え、居場所を与えて肯定することだ。叱りつけるのではなく「間違ってないよ」「大丈夫」と説くことだ。
黙っていても、世界からは物音が聞こえてくる。
顕在化しにくい欲求が、次々に入ってくる情報の中で成長していく。それが限界になった時にたまたま出会えたのが自分だったら、眼を見開いた時にそこに居たのが自分だったら、今まで誰にも出会わないでくれてありがとうと言いたい。
できる限り、貴女が自分を開放できるような調教を施したいと思う。
パートナー探しや実際の調教の中で価値観は変わっていく。しかし基準となる物差しが必要だ。
このサイトから問い合わせても必ずしも僕と主従関係を結ぶ必要はない。もしも迷っているのなら、まずは悩みを吐き出してみて欲しい。