当時の家庭用ゲーム機

現在の小学生や中学生からするととても考えられない世界観なのかもしれませんが、当時はまだまだ家庭用ゲーム機が少なく現在のようにゲーム機本体とソフトが別売りというスタイルのものはなく、ひとつのゲーム機でいくつかのゲームが遊べるスタイルのものが殆どでした。現在の家庭用ゲーム機の主力メーカーであく任天堂はこの少し前あたりから家庭用ゲーム機の販売や開発をすすめていて1980年には任天堂はゲーム&ウォッチという小型の液晶ゲームを自社で初めて発売しました。その年に発売されたのが当時任天堂と家庭用ゲーム機の販売を競っていたエポックのTVベーダーです。
このゲームは当時アーケードで爆発的な人気機種であるタイトーのインベーダーを家庭用ゲーム機として遊べるようにしたソフトです。現在だと家庭用ゲーム機の性能が高いので昔のアーケードゲームであれば完全に移植をすることなどは難しい事ではないのですが、当時の家庭用ゲーム機の性能から考えれば完全に移植をする事などは不可能だったのでどのような物になるのかが期待されました。実際に当時の遊んだ記憶としては、やはり感動の一言でした。インベーダーが家庭でできるというだけでなくとにかく家庭用のテレビゲームの性能を考えれば当時としては技術者のアイデアの賜物だと思います。

TVベーダーの概要とプレイ感

TVベーダーは1980年にエポックから発売された家庭用のインベーダーゲームなのですが、当時の技術ではアーケード版のように同時に多くのインベーダーを表示させる技術がありませんでしたので本来は縦に6横に8の合計48体のインベーダーを表示させるところを横の8列だけ最前列に表示させて1体を撃破するとその1体が消えて上の段のインベーダーを表示させるスタイルになっていました。当時の小学生くらいの感覚だとまるでインベーダーを撃破するたびに上に押し出しているような感じに見えたのも良い演出だと言えます。表示の難しさをこのようなアイデアで乗り切った開発者の人には本当に脱帽と言えるくらいの完成度でしたが、やはり同時期に発売された任天堂のゲーム&ウォッチの携帯型液晶タイプで時計も使える上にアラームもあると言う優れた技術にやや押され気味だったのは事実です。
ゲーム内容では決して負けていたわけではなく、TVベーダーはアーケード版のインベーダーと同じくゲーム開始から打ったミサイルの数でUFOのボーナス点が決まるような所やなんといっても当時はスペースインベーダーをハイスペックのまま移植したものはありましたが、価格が高く当時としては購入するレベルの額ではありませんでしたが、TVベーダーの15,000円での発売はまさに家庭用ゲーム機と言える作品だと言えます。

そして次世代へ

今考えればTVベーダーの発売はあくまでもこの発売のためだったのかと言えるような気がしてなりませんが、1981年にエポックから発売されたカセットビジョンは本体価格もTVベーダよりも安い価格で更に魅力的な事はこれまでの本体にゲームが入っているような状態から、カートリッジの交換によって遊べるゲームが変えられるスタイルになっていきました。このカセットビジョンは1本単位でソフトが発売されていましたが、全部で11種類のソフトの中にTVベーダーとほぼ同様のソフトも入っており当時最も人気のあった家庭用ゲームになりました。この人気の本体にもTVベーダーが入っていたという事はいかにTVベーダーの完成度と人気が高かったかがわかります。
現在の家庭用ゲーム機はスペックの良さと開発環境の良さから映像的にも音楽的にもゲームの内容的にもまだまだ進化ができる時代ですが、当時の何かをやるにはなにかが出来なくなるという厳しい容量や開発環境の中でも開発者が必死に努力した気持ちが伝わってくるゲームというのも良いと思います。

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